皆さまこんにちは。
トップ・マネジメントです。

10月の半ばを過ぎたあたりから急に秋めいた気温になり、朝から冷え込む毎日が続いていますがいかがお過ごしでしょうか。

北海道の旭川や稚内では早くも初雪を観測したほか、東方北地方では今月下旬頃より紅葉が見頃を迎えているようです。

国内情勢に目を向けると、新たな首相が誕生してから間もなく衆議院が解散。

今月31日には衆議院議員選挙の投開票が行われることになるなど、慌ただしく変化しつつあります。

新型コロナの影響によって疲弊が続く国内経済の立て直しと、それにともなった潤いある生活の回復を大いに期待したいものです。

さて今月のスタッフブログの内容は、ここ1~2年の間に急増している悪徳金融業者の新手口に対する注意喚起です。

ぜひご一読ください。

次々に誕生する悪質な金融サービス

次々に誕生する悪質な金融サービス

一昨年から昨年にかけて給料ファクタリングという金融サービスに大きな注目が集まったことを覚えておられるでしょうか。

給料ファクタリングとは、支払われる予定の給料を債権として売却することにより、実際の給料日よりも事前に受け取れるという金融サービスですが、高額な利用手数料が出資法違反にあたるとして、次々に提供事業者が摘発されました。

このような事態が様々なメディアによって報じられたのが功を奏したのか、給料ファクタリングのサービス展開は縮小の一途をたどり、現在ではあまり表立ったPR活動もみられなくなりつつあります。

サービス内容からしても、給料ファクタリングの提供事業者は、その多くが悪徳金融事業者と断定できるわけですが、いつの時代も悪徳事業者は手を替え品を替え、新たな悪質な手口を用いて消費者を脅かすものです。

「ツケ払い・後払い現金化」のサービス内容とは

「ツケ払い・後払い現金化」のサービス内容とは

給料ファクタリングに落ち着きがみられたのも束の間、今度は「ツケ払い・後払い現金化」と呼ばれる新たな違法金融サービスが目立つようになっています。

「ツケ払い・後払い現金化」とは、主に利用者に商品を後払いによって購入させた上で、そのキャッシュバックとして現金を支払うというサービス内容。

そして現金を受け取った利用者は、事業者に指定された期日までに商品代金を後払い(清算)するという仕組みになっています。

このような説明だけを受ければ、特に悪質性は感じられず、むしろ簡単に現金を取得できるお得なサービスのように錯覚しますが、問題なのは利用者が支払う後払い額です。

「ツケ払い・後払い現金化」事業者が用いる手口は、例えば3万円のキャッシュバックをした場合、その倍の6万円の代金を後払いさせるといったもので、その差額は3万円になります。

この差額を利息として換算すると年利は1,200%以上。

「ツケ払い・後払い現金化」は明確な「貸金業」ではないとはいえ、差額は実質的な利息とみなすことができる上に、利息制限法では20%の上限年利が定められているわけですから、明らかな違法金融サービスであることがわかります。

全国で進む「ツケ払い・後払い現金化」事業者の摘発

全国で進む「ツケ払い・後払い現金化」事業者の摘発

給料ファクタリングの衰退や新型コロナの影響による生活困窮などを背景に、ここ1年ほどで「ツケ払い・後払い現金化」の横行が非常に目立つようになり、警察も摘発の強化を進めています。

今年の5月に、千葉県で「ツケ払い・後払い現金化」事業者が貸金業違反と出資法違反で初摘発されたのを皮切りに、北海道でも同様の事業者が貸金業法違反容疑で逮捕。

また、多重債務者の支援団体には「ツケ払い・後払い現金化」に関する相談が多数寄せられているということです。

「ツケ払い・後払い現金化」を謳う様々な悪質手口

「ツケ払い・後払い現金化」を謳う様々な悪質手口

「ツケ払い・後払い現金化」のサービスには、前述したキャッシュバック型のほかにも、いくつかの手口がみられます。

たとえば「宣伝型」。

利用者に商品を後払いで購入させたのちに、ホームページやSNSにレビューや口コミの投稿を依頼し、宣伝協力費を名目にして現金を支払うというもの。

当然ながら後払い時には法外な「利息」を上乗せした金額を支払わされることになります。

そのほか、買取業者を名乗る事業者が利用者に「アマゾンギフト券」や各種商品券などを後払いで購入させ、それらの買取を名目に現金を支払う「買取型」。

通販サイトなどで商品を後払いで購入させ、同じく買取によって現金を支払う「買い物代行型」など、まるで違法性を感じられないようなサービス内容がいくつも存在します。

いずれにせよ、これらの事業者の共通点は、後払い時に明らかに法外な代金の支払いを要求するというもの。

また、申し込みを行えば審査を名目に、各種証明書や銀行口座、住所や電話番号などの個人情報の提出を求められることになります。

悪徳金融事業者の多くは、同業のネットワークを築いているケースが多々見られることもあり、場合によっては個人情報をたらい回しにされ、悪用される可能性があることも忘れてはなりません。

甘い文句に騙されないよう細心の注意を

甘い文句に騙されないよう細心の注意を

今回は、最近の横行が目立つ「ツケ払い・後払い現金化」に対する注意喚起を行いました。

一見すると、何の問題もないキャッシュバックサービスや買取サービスのようにもみえますが、の実態は違法性の高い金融サービスを提供する悪徳金融事業者の新たな手口であることがほとんどです。

ホームページやSNS上で「後払い購入でキャシュバック「レビューや口コミを書くだけで現金ゲット」といった甘い勧誘文句をみかけても絶対に手を出さないよう細心の注意を払いましょう。