いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
今回は、京都府内で清掃事業を行なっているA社さまの2社間ファクタリングご利用事例を紹介します。
A社さまは地元密着型の清掃事業者として、創業当初は小規模なマンションやアパート、戸建て住宅、商店の清掃が中心でしたが、評判が広がるにつれて、京都市内の大型商業施設や企業のオフィスビルの定期清掃、さらには観光シーズンに増加するスポット的な清掃業務など、業務の幅を拡大されていきました。

数年前から清掃業界の競争が激化

代表のFさまは、従業員とのコミュニケーションを大切にし、清掃の質にこだわりを持って事業を進めてこられ、その結果として取引先からの信頼は厚く、長年にわたり安定した業績を維持してきたといいます。
しかし、数年前から清掃業界の競争が激化したこともあり、新規参入業者が低価格戦略を打ち出すようになるとA社さまも価格競争に巻き込まれるようになりました。
さらに、近年の物価高騰の影響で清掃用具や洗剤、加えて従業員の給与の上昇圧力が増し、コスト負担が大きくなっていったそうです。
取引先の中にはコスト削減のため、支払いサイトの延長を要望する企業も増加していき、場合によっては請求書発行から90日後になることもありました。これにより、売上が上がっていてもキャッシュフローが逼迫し、従業員の給与や清掃資材の購入費用の支払いが厳しくなる場面が増え始めていったというのです。

大口契約を獲得

そんな中、A社さまにとって大きな転機が訪れます。
大手企業グループが新たにオープンするビルの清掃業務を一手に引き受ける、大口契約を獲得したのです。この契約は、毎月の安定した収益が期待できるもので、A社さまにとっては会社の成長を加速させる絶好の機会でした。
しかし、この契約にはいくつかの課題がありました。
ひとつは、作業量が大幅に増加するため、清掃員を追加で雇用する必要があること。さらに、新しい清掃機器の導入も求められたため初期投資も必要でした。一方で、契約先の支払いサイトは90日と長く、この間に発生するコストをどのように賄うかが最重要課題となったのです。
代表のFさまはまず、銀行からの融資を検討しました。

創業以来、安定した経営を行ってきたこともあり、金融機関からの信用はそれなりに高く審査通過には自信があったといいます。ただ、融資審査には時間がかかるため、資金調達がすぐにできるわけではありません。また、新規の大口契約に伴うリスクを金融機関が懸念し、期待したほどの融資額がなかったそうです。
その間にも、追加雇用や清掃機器の購入は待ったなしの状況が続きます。
従業員に対しても、新しい現場にスムーズに移行できるよう研修を行う必要があり、時間と資金の両方が必要でした。Fさまの焦りは、日に日に募るばかり。仕事は順調に増えているにもかかわらず、資金が回らないという難しい現実に直面したのです。

ファクタリングの検討

そんな最中、Fさまは顧問税理士からファクタリング利用の勧めを受けたといいます。一通りの説明を受けたものの、その時点では「借金ではないが、売掛債権を譲渡することで取引先との信用問題に発展しないか」といった懸念があったといいます。
それでも、現在の状況を打開するためには迅速な対応が可能な資金調達を実行しなければなりません。Fさまはひとまずファクタリング会社への問い合わせを開始し、利用手数料やスタッフの対応などを基準にしながら利用候補先を絞っていかれたそうです。
幸いにも、弊社の候補先のひとつとして選定いただき、問い合わせのご連絡から2日後にあらためて申し込みのご連絡をいただきました。

Fさまのご希望は、やはり懸念点であった「売掛債権譲渡による取引先との信用問題への影響」を確実に回避可能な2社間ファクタリング。
審査に関してもまったく問題はなく、以下のような契約内容のご提示にいたりました。

<2社間ファクタリング>
【売却対象売掛金】 1,300万円
【弊社買取対象額】 1,200万円
【買取代金】1080万円(お客様お渡し代金)
【買取率】 92%
【ファクタリング手数料】 10%

ご契約までの流れを迅速にご対応いただけたことで、契約当日にお振り込みも完了でき、A社さまはその後、無事に大口の案件の開始に向けた準備を進められました。
一方で、代表のFさまはファクタリングを利用したことによって一時的な資金不足は解消されたものの、今後もキャッシュフロー管理の重要性を痛感したと話されていました。
ファクタリングについては、非常に有用性の高い資金調達手段でありノンバンクのビジネスローンを比べるとはるかにリスクが低いと感じるものの、手数料が一定のコスト負担となるため、必要以上に依存しないように注意を払い、可能な限り取引先との支払い条件の改善交渉を進めていきたいというのが本音だといいます。

また今後は、銀行融資とともにファクタリングも資金調達手段のひとつとして常に念頭におきながら、清掃業務の効率化によってコストを削減する取り組みも並行して行うことで、持続的な経営基盤を築いていきたいとのこと。
A社さまが持続的な経営基盤を築き、さらなる成長を遂げられるよう願うばかりです。