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今回は、群馬県で個人タクシー事業をされているO様の利用事例をご紹介します。

O様から最初にご連絡をいただいたのは、昨年の11月。

タクシー業界にとっては繁忙期ともいえる年末を迎える直前のご連絡であったため、ただならぬ事態であることは容易に判断できました。

非常に物腰の柔らかい対応で、落ち着いてお話されるO様に、まずはお電話でご事情をお伺いしました。

O様は、およそ25年近く地元のタクシー会社で勤務された後の2015年に独立して個人タクシー事業を始められたとのことでした。

長いキャリアの中で、1度も事故や違反などのトラブルを起こしたことがない確かな運転技術と、その温和な人柄が相まって、タクシー会社所属時から高い評価を受けてきたそうです。

独立後も地道な営業活動が実を結び、個人だけでなく、いくつかの企業や施設などからも継続的に利用されるなど、不況が叫ばれるタクシー業界の中でも順調に利益を出してきました。

また、全国的にも自家用車の保有率の高い群馬県では、個人タクシー事業の展開は非常に困難であるといえますが、そのような中でも絶えず利益を確保し続けられたのは、ひとえにO様の信頼性と人柄によるものであることに疑いの余地はありません。

ところが、昨年発生した新型コロナの感染拡大によって状況は一変。

企業のリモートワーク推進や不要不急の外出自粛が影響して乗車率は激減したといい、前年同月比で−80%近くにまで落ち込む月もあったようです。

同業者が次々と廃業を決断する中、O様もタクシー会社への再就職を検討したそうですが、多くのタクシー会社も同じように不況の真っ只中に置かれているためにドライバーの追加を行っていないほか、年齢もネックとなり、O様の受け入れ先は見つかりませんでした。

これまで積み重ねてきた内部留保も、車の維持費や自身の生活費、自宅のローンや公的医療保険料の支払いなどによって減少の一途をたどることとなり、赤字続きの事業は予想以上にO様の生活を圧迫していったといいます。

繁忙期となる年末であっても、例年通りの利益確保は難しいと判断したO様は、現在の情勢を踏まえた上で、「買い物の代行」や「薬の受け取り代行」など、タクシー事業者ならではのサービス開始を決断

その準備金をファクタリングにて確保したいというお考えにより、弊社にご連絡をいただきました。

資金調達手段として融資ではなくファクタリングを選択された理由は、今後も先行き不透明な不況の中で利子を伴う返済のリスクを背負うわけにはいかないことと、知人から「事業者にもよるが、ファクタリングは素早く入金がされる」という話を聞いていたためだと話してくれました。

今回のようなタクシー事業者様や飲食店様のように、基本的に請求書の発行がない事業を行われている事業者様の場合は、クレジットカード利用による売上金を売掛債権とみなしてファクタリングを利用することが可能です。

O様のご希望は15万円。

これは、新たなサービスの開始にともなって作成するチラシや広告の掲載費などにかかる予算ということでした。

ただ、直近で入金予定のクレジットカードの売上金がご希望の金額にも満たしていなかったため、お支払い額はご希望よりも大きく下回る旨をお伝えしましたが、O様が、「いくらかの資金はこちらで用意できるため、多少の補填をできるだけ早くできれば良い」と申されたこともあり、弊社はすぐに見積もりと審査の準備に取り掛かりました。

以下がO様にご提示した内容です。

2社間ファクタリング

【売却対象売掛金】 12万円
【弊社買取対象額】 10万円
【買取代金】 9万円(お客様お渡し金額)
【売掛金買取率】 83%
ファクタリング手数料】 10%

ご提示後、O様は予想以上の好条件だと満足されていました。

実は、弊社以外にもいくつかのファクタリング会社へ相談されていたようなのですが、他社は買取対象額が少ない上に、手数料は15%〜が当たり前だったため、弊社の提示にもさほど期待はされていなかったとのことでした。

すぐにご契約の運びとなり、弊社は捺印をいただいた契約書の返送を受けて数分後に買取代金の9万円をご入金いたしました。

正直に申し上げると、今回のご契約はかなりのリスクを孕んだものでした。

O様の事業の現状は非常に厳しい上、売り上げ確保の保証もまったく想定できなかったためです。

クレジットカード利用による売上金を売掛債権とみなしたファクタリングの場合は原則2社間ファクタリングとなります。

2社間ファクタリングは、事業主様が自ら売掛金を回収してファクタリング会社に精算する仕組みですが、事業が厳しければ厳しい事業主様ほど精算から逃れようと雲隠れする傾向にあります。

そのリスクを考慮に入れれば、他社が軒並み買取対象額を抑えて利用手数料を高く設定した契約内容を提示した理由も理解できます。

ですが、そのような心配も杞憂だったようで、O様は遅延も雲隠れもなくご精算されました。

その際に少しだけ現状をお聞きしたところ、「苦しいことには変わりないが、新サービスの準備も整い、今は楽しみしかない」とのことでした。

実直なお人柄のO様を多少なりとも懸念したことを恥じつつ、現在のような苦境に立たされながらも、前向きに事業に取り組む多くの事業主様を、心から応援していきたいと思い直せたご契約となりました。