長岡
長岡
皆さまこんにちは。
トップ・マネジメントです。

2月に入り、寒い毎日が続く地域も多いことかと思いますが、体調は崩されていないでしょうか。

今冬は例年以上に体感温度が低く感じられる方が多いようで、私たちの取引先様の中にも体調不良になられる方が増えているように思います。

また爆発的に新規感染者数の増加が続く新型コロナウイルスの第6波に関しても、いまだ引く気配が感じられず、今後もしばらくは警戒を強める必要がありそうです。

コロナやインフルエンザに対する感染対策はもちろん、質の良い食事や運動、睡眠などを心がけるなどの体調管理に努めて、気持ちよく春を迎えたいものですね。

さて今回はスタッフブログです。
テーマは、ファクタリングによく似た資金調達手段である「でんさい」について。

ぜひご一読ください。

「でんさい」とは電子記録債権の略称

「でんさい」とは電子記録債権の略称

企業間の商取引で発生した売掛債権を用いる資金調達手段としては、弊社が提供するファクタリングのほか、売掛債権担保融資もよく知られています。

それぞれに異なる特徴があるものの、どちらも売掛債権の有効活用策として多くの経営者の方が利用、または利用を検討された経験があるかと思いますが、この2つ以外にも売掛債権を活用できる資金調達手段があるのはご存知でしょうか。

そのひとつが「でんさい」の取引です。

「でんさい」とは電子記録債権の略称であり、利用することでファクタリングと同じように、売掛債権を実際の支払い期日よりも事前に回収できるようになります。

「売掛債権の事前回収が可能」という点から、しばしば混同されがちな両者ですが、仕組みや内容には異なる点も多く似て非なる手段だといえます。

では「でんさい」にはどのような特徴があるのでしょうか。ファクタリングとの比較も交えながら解説したいと思います。

「でんさい」の記録機関となる「でんさいネット」

「でんさい」の記録機関となる「でんさいネット」

「でんさい」の仕組みにおける最も大きな特徴は、「電子記録債権」の正式名称の通り、記録機関となるネットワークに債権を電子記録し譲渡取引を行う点です。

このネットワークを運営するのは、全国銀行協会が100%出資して設立した「株式会社全銀電子債権ネットワーク」、通称「でんさいネット」と呼ばれる機関であり、債権の支払い企業と受け取り企業は、「でんさいネット」に参加する金融機関のシステムからアクセスして利用することになります。

ファクタリングと「でんさい」譲渡の流れの違い

ファクタリングと「でんさい」譲渡の流れの違い

ファクタリングの基本的な利用の流れは、利用者(債権者)が売掛先(債務者)との間で発生した売掛金を証明する書類(請求書)をファクタリング事業者に提出

譲渡が認められれば、買取率に応じた現金を受け取ることができるというものです。

一方の「でんさい」を利用するには、まず債権者と債務者の双方が「でんさいネット」に加盟する金融機関に対して利用申し込みを行い、利用承認を受けておく必要があります。

もちろん一度利用承認を受けられれば、新たな取引先が増えた場合があっても、自社は改めて契約を結び直す必要はありません。

利用承認を受けたのちは、金融機関を通じて「でんさいネット」記録原簿に「発生記録(債権者情報・債務者情報・債権金額・支払い期日等)」を行うことにより「でんさい(電子記録債権)」が発生するようになります。

さらに「でんさい」を譲渡する際には、発生記録と同様に「でんさいネット」の記録原簿に「譲渡記録」を行うことで可能になります。

また「でんさい」は、分割譲渡もできますが、その場合は「分割記録」を行います。

そして「譲渡記録」の完了後は、支払い期日になると自動的に債務者の口座からの引き落としと債権者の口座への振り込みが行われることになります。

これが基本的な「でんさい」取引の流れです。

「でんさい」は償還請求権が「ある」契約

「でんさい」は償還請求権が「ある」契約

ペーパーレスかつオンライン上ですべての手続きが完了できるため、「でんさい」取引は非常に利便性の高い手段だといえますが、その一方でデメリットがいくつか存在します。

そのひとつが「償還請求権のある契約」が必須となる点です。

ファクタリングでは、「償還請求権のない契約」が主流となっていることもあり、仮に売掛先が債務不履行に至っても、ファクタリング事業者が支払い義務を負うため、利用者に支払い義務は発生しません。

しかし、「でんさい」取引の場合は、債権を譲渡する側が保証人として扱われることから、上記のケースが生じると支払い義務が生じることになります。

売掛先に債権譲渡の実行が知られる

売掛先に債権譲渡の実行が知られる

ファクタリングでも、3者間ファクタリングの利用時は売掛先に対して債権譲渡通知が必須となりますが、2者間ファクタリングを選択すればその必要はありません。

対して「でんさい」を用いた債権譲渡では、記録の共有により、必ず売掛先に債権譲渡の内容が知られることになります。

2回の不渡りで金融機関との取引停止に

2回の不渡りで金融機関との取引停止に
「でんさい」による債権譲渡においては、債務者が保証人となり、債権者の不払いが生じた場合には支払いに応じる責任が生じるわけですが、手形と同じように2回の不渡りが発生してしまうと銀行との取引は停止され、事実上の倒産に至ります。

金融機関の運営に対する信頼性や利便性の高さが魅力的な「でんさい」取引ですが、その一方で「支払い義務の移転」や「不渡り」の可能性に対する心構えも持つ必要があるといえます。

まとめ

まとめ

弊社にも時たま「ファクタリングと、でんさいどちらが良いか」といったご相談をいただくことがありますが、双方ともにメリットとデメリットを備えるため、一概にどちらかをオススメするのは難しいのが本音です。

ですが、解説の通り「でんさい」の譲渡契約においては「償還請求権の付与」と「それに伴う支払い義務の移転および不渡りの恐れ」が生じるため、将来的な支払いリスクの可能性を考慮に入れるのであればファクタリングのご利用が最適ではないかと考えています。