まだ5月の半ばだというのに、全国的に雨が多くジトジトした毎日が続いているようです。
沖縄から東海地方にかけては、記録的な速さで梅雨入りしたということもあり、晴れ晴れとした新緑の季節を十分に満喫できないまま気分まで湿っぽくなっている方も多いのではないでしょうか。
さらに今月からは、3度目の緊急事態宣言が発令されています。現在は9都道府県にまで拡大されていますが、今後の感染状況によっては期間の延長や地域の拡大も予想されます。
しばらくはスッキリしない天候と緊張感の漂う日常が続きそうですが、少しでも新型コロナの不安を抑えた健康的な夏を迎えられるように、体調管理と感染症対策を徹底していきましょう。
さて、今回のスタッフブログでは「ファクタリングとビジネスローンはどちらを選ぶべきなのか」という疑問について解説していきます。
ぜひご一読ください。
弊社にお問い合わせをされる事業主の方から「ビジネスローンとファクタリングで迷っているんだけど、どっちが良いの?」という質問をよくいただきます。
私たちとしては、ぜひともファクタリングをご利用いただきたいという思いが強いのですが、様々な事情や希望を考慮に入れると、ファクタリングよりもビジネスローンの方が適している場合もあります。
では、ファクタリングとビジネスローンで迷った際にはどのような点を基準にして選択するべきなのでしょうか。
目次
資金調達の必要額
まずは資金調達の必要額を考えてみましょう。
たとえば、事業拡大を目的に新たな設備を導入しようと検討し、導入費用としての500万円を調達したい場合があるとします。
借入可能額が500万円以上に設定されているビジネスローンであれば、希望額を伝え融資審査に通過さえできれば、500万円の資金調達は難なくクリアできるものです。
対するファクタリングは500万円の資金調達を希望しても、売掛金が少なくとも500万円以上発生していなければ、その希望額を調達することは絶対に不可能なのです。
売掛金の譲渡という性質をもつファクタリングは、現状の売掛金に応じた資金調達に限定される金融サービスですので、いくら希望する金額があっても、売掛金が希望額を超えていなければ、調達することはできません。
ですので、売掛金以上の資金を調達したい場合には、自由に希望額を申し出ることのできるビジネスローンの利用を検討するべきであるといえます。
銀行からの資金調達を視野に入れる場合
次に今後の銀行融資による資金調達を視野に入れた場合の選択方法をみてみましょう。
ノンバンクのファクタリングのビジネスローンを利用して資金調達をされるお客様の多くは、銀行融資を利用できない方なのが事実です。
それでも、いずれは財務状況や信用状況の改善を果たして銀行から大口の融資を受けたいという方が数多くいらっしゃるのでしょうか
そのような展望があるようであれば、一時的な資金繰りの改善のためにノンバンクのビジネスローンを利用されることはあまりおすすめできません。
これは、そもそも融資を受けることによって生じるバランスシート(貸仮対照表)の肥大化に加え、ノンバンクのビジネスローンの利用履歴は銀行から悪印象を受ける傾向があるために、審査に大きな影響を与えかねないためです。
対するファクタリングによる資金調達は、あくまで売掛金の事前回収ですので負債とはならずバランスシートを肥大化させることはありませんし、信用情報にも記録されません。
そのため、信用情報を不安視する必要はなくなるだけでなく、負債額を増やすことなく資産の増加が可能なため、財務状況を改善させた上で銀行融資の再審査に臨むことができるようになるというわけです。
清算期間の長さ
ファクタリングもビジネスローンも、補助金や助成金のような「返済不要の資金提供」ではないため、期日までには必ず清算しなければなりません。
ビジネスローンの場合であれば、契約内容にもよるものの最長で10年間をかけて金利を加えた金額を返済していくことになります。
対するファクタリングは、実際の売掛金回収日に清算することが一般的です。つまり、早くて利用の1ヶ月後には清算を完了させることができます。
そのため、一時的な資金繰りの改善のためであるなら、早期に清算が可能であるファクタリングの方に分があるといえます。
債務超過・税金滞納などがある場合
債務超過や税金滞納など、会社にとってネガティブな事情を抱えている場合はどうでしょうか。
ビジネスローンは「貸金業」であるため、何よりも「返済能力(信用力)が重視されます。したがって、債務超過や税金滞納などがあれば審査通過の可能性は著しく低下します。
最近では、「債務超過・税金滞納・赤字決済問題なし」などと謳ったビジネスローン事業者が多々現れていますが、これらの事業者であっても何らかの理由をつけて返済能力の欠如を指摘されるため、審査通過が厳しいことに変わりありません。
一方のファクタリングは、支払い待ちとなっている売掛金の範囲内の利用に限られるほか、3社間ファクタリングであれば、利用側ではなく売掛先側の支払い能力が重視されるため、債務超過や税金滞納などを理由とした返済能力の欠如が問題視されることはなく、ビジネスローンよりも利用のハードルは低いといえます。
ファクタリングもビジネスローンも、それぞれにメリットとデメリットがあります。
「資金調達の必要額はいくらか」「売掛金とのバランスはどうか」「自社の財務状況や今後の資金調達計画」などを考慮にいれながら、最適な方を選ぶようにしましょう。
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