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今回ご紹介するのは、愛知県にて食品加工業を営むA社様への見積書・受注書・発注書ファクタリングの事例です。
A社様は、地元で採れる食材を中心に加工して出荷する事業を30年以上にわたって展開。企業としての規模は決して大きいとはいえないものの、堅実な経営を続けることによって小売業者や飲食業者、消費者から高い信頼と人気を得てきたといいます。

名古屋城画像

新型コロナ禍においても多少の売上減少はみられたものの、経営を揺るがすほどの大きなダメージは受けることはありませんでした。
そんなA社様は5年前頃、銀行からの融資で得た資金を元手に、老朽化していた機械や設備を新調するなど自社工場を大幅に改修されました。また業績の拡大を期して、近い将来には、第2工場を建設する計画も立てられていたとのことです。
しかし、ここまで順調に経営を続けられ、さらなる飛躍を遂げようしていた最中、A社様に暗雲が立ち込めます。

ロシアウクライナ戦争影響イメージ画像

それが、ロシアのウクライナ侵攻や急速な円安侵攻にともなう物価高騰です。
A社様の事業にとっては“生命線”ともいえる食材の価格がかつてないほどに上昇。さらには、エネルギー価格上昇も止むことなく、機械の運転費の捻出も大きな負担となっていきました。なんとか製品への価格転嫁によって、事態への対応を試みるものの、応急措置程度の効果しか得られず、経営は圧迫され続ける日々。さらには価格転嫁を理由に、契約を打ち切る業者も現れ始めたといいます。
当然ながら、第2工場の建設計画は頓挫。それどころか創業以来、最大となる赤字決算に至る結果を招いてしまったのです。
代表のT様は事態の打開を図るために、苦渋の決断で人員整理や賞与の減額といった施策を断行。そして自身も積極的に営業活動を行うなど、経営の立て直しに向けて不退転の決意を持って業務を行われたといいます。
しかし、そうしたT様の決断や決意を嘲笑うかのように、物価高騰の波は押し寄せ続けるばかり。売上の安定化どころか、取引先の倒産なども相次ぐようになり、A社様はまさに八方塞がりの状態に陥ってしまいました。
そこで、当面の運転資金を確保しようと、T様は銀行へ追加融資の相談に出向かれます。ところが、数年前に設備投資を目的とした融資を受けており、その返済期間中であることや、業績の著しい悪化などを理由に審査へ進むことすら出来なかったそうです。
どうにかリスケジュールの申請だけは通ったことで、一定期間の返済額は減額できたものの、運転資金の不安はつきまとったまま。資金調達をとにかく急ぎたかったT様は、ノンバンクのビジネスローン会社への問い合わせも試みます。
しかしノンバンクのビジネスローンでは、提示される金額が多くても100万円、少ないところでは30万円ほどと、運転資金としては心許ない金額にすぎず、また高い金利も財務へ悪影響を与える判断して断念。
補助金や助成金についても、適当なものが見当たらなかったほか、支給されるまでに必要な経費の捻出や、期間を懸念してこちらもやむなく断念せざるをえなかったといいます。
T様はもともと、「中小企業の資金調達といえば金融機関からの融資と補助金・助成金に限られる」と考えていたこともあり、どちらも断念せざるを得なくなったこの状況を「絶望的」だったと話されていました。

インターネットイメージ画像

このままでは倒産も現実味を帯びる状況のなかで、T様はインターネットを通じてファクタリングの存在を知ります。
売掛債権の金額次第では高額の資金調達も可能であることを知ったT様は、さっそくネット上でヒットしたいくつかのファクタリング事業者へ問い合わせを開始。その中には、弊社も含まれていました。
ご相談を受けた私たちがまず行なったのが、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングという基本的な2つの契約の説明。お取引先への債権譲渡通知を懸念されていることもあり、T様はこの段階では2社間ファクタリングを希望されていました。
ただ、その時点で発行済みの請求書では思うような金額の資金を調達できないことが分かり、T様は躊躇されてしまいます。
そこで私たちが次にご提案したのが、見積書・受注書・発注書ファクタリングでした。
見積書・受注書・発注書ファクタリングは、その名の通り注文を受注した段階でファクタリングが可能になる契約です。将来的に発生する売掛金を「みなし」として買取対象とするため、請求書の発行を待つことなく通常のファクタリングと同じように売掛債権を基にした資金調達ができるのです。
この契約の提案に、T様も大変興味を示され、すぐに見積書の発行をご依頼。そして以下のような内容を提示するに至りました。

<見積書・受注書・発注書ファクタリング>

【売却対象売掛金(みなし)】 800万円
【弊社買取対象額】 700万円
【買取代金】650万円(お客様お渡し代金)
【買取率】 91%
【ファクタリング手数料】 8%

ありがたいことに、T様はすぐにご契約を決断してくださりました。
「まさか請求書を発行する前に、売掛金の回収ができる資金調達手段があったとは・・・」と、非常に驚かれていたとともに、つなぎ資金の確保に安堵されているご様子でした。
さて、今回ご紹介したとおり、弊社では通常のファクタリングだけでなく、請求書発行前にファクタリングを実行可能な見積書・受注書・発注書ファクタリングもご提供しています
「請求書発行まで待てない!」「発行済みの請求書より見積書・受注書・発注書記載の金額のほうが高い」といった事情をお持ちの事業者様はぜひ一度、ご相談ください。