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今回ご紹介するのは、福岡県で造園工事業を行うA社様の見積書・受注書・発注書ファクタリングご利用事例です。
造園工事業は、季節によって仕事量や需要が大きく変動しがちな事業です。
基本的には春から夏にかけての季節は、気温が上がり植物の生育が活発になるため、庭の手入れや新規植栽、剪定作業などの依頼が増加します。
一方で、秋から冬にかけては、植物の生育が緩やかになり、剪定作業や落葉処理などが主な業務となります。このような季節ごとの需要変化により、収益が安定せず、特に繁忙期と閑散期の差が激しいことがキャッシュフローの不安定さを生む原因となるものです。
また気候条件も、造園事業者にとっては資金繰りに影響を与えるやっかいな問題のひとつです。
例えば、長雨や台風、猛暑などの異常気象は、造園作業の進行を遅らせたり、中止させたりすることがあります。天候不順による作業の延期や中止は、収入の減少や支出の先延ばしにつながり、キャッシュフローに悪影響を及ぼします。
さらに、気候変動による予期せぬ天候パターンは、従来の季節サイクルに基づいた計画を難しくする要因にもなることもしばしばです。
したがって、本来であれば繁忙期となるはずの夏場でも不安定な気候が続くことによって、途端にキャッシュフローが乱れるといったケースも珍しくありません。
例にもれず、A社様も毎年のようにこうした特性に影響を受けているといいます。
ただ、長い事業年数を数えるA社様ですが、このような季節や気候条件の影響によってキャッシュフローが乱れるというケースはここ数年の間に起き始めた傾向。というのも、かつては季節や気候条件の影響を受けたとしても、造園作業の需要が非常に高かったこともあり、発注件数の多さによってキャッシュフローはカバーできていたようです。
ところが、個人宅であっても事業所であっても庭園そのものが減少していることや、所有するオーナーが自ら造園作業を手掛けるといったケースが多くなったこともあり、2010年代頃から徐々に需要は減少傾向に転じたといいます。
季節や気候条件の影響、そして需要の減少によって、特に閑散期となる秋から冬の間の収益が落ち込むなかで、運転資金の確保も容易にはいかない状況。そんな状況を打破するため、A社さまはこれまでの造園作業に加えて、新たなサービスの展開を検討しはじめます。
それが、庭のデザインコンサルティングやガーデンパーティーの企画・運営、園芸教室の開催など。季節に左右されないビジネスモデルを構築することによって、年間を通じた収益源の確保、そして既存の顧客層に対する付加価値の提供や、新規顧客の獲得にもつなげようとするものです。
ただ、運転資金の確保もギリギリの状況のなかで新たなサービスに投資する資金の捻出は厳しいため、まずは資金調達から進める必要がありました。
はじめは金融機関からの融資に頼ることも検討したものの、新たなサービスの開始は、これまで経験したことのない手段による資金調達でチャレンジしたいという気持ちもあり、クラウドファンディングの活用を試みることに。
ところが、プロジェクトをしっかりと練り上げたうえで、いざPRを開始してみたものの、現実はそう甘くはなく思ったように資金を集められなかったといいます。
そうこうしているうちに、季節は秋から冬へと移行。新たなサービスの準備どころか、まずは日々の運転資金確保に集中していかなければならない状況になります。
そこで、まずは収益の落ち込む冬を乗り切るために、ファクタリングの活用を決断。新サービスについては、再度検討を重ねたうえで、春から夏にかけてもう一度チャレンジしようという決断に至ったそうです。
しかし、クラウドファンディングと同様にファクタリングも初めての試み。弊社にお問合せをいただいた段階では、ファクタリングに対する不安をお持ちのようでした。
ファクタリングの基本的な仕組みやメリットについて、ひとつひとつを丁寧に説明し、弊社が提供しているファクタリング商品も紹介したところ、代表のI様がもっとも興味を持たれたのが、見積書・受注書・発注書ファクタリングでした。
見積書・受注書・発注書ファクタリングは、請求書の発行前であっても、売掛金を“みなし”として売却可能な商品。請求書発行まで待てないなどの至急の資金需要には最適であり、とにかく運転資金の確保を急ぎたいというA社様が選択されることは必然だったといえます。
そして、提出いただいた書類の確認とヒアリングを通じて以下のような内容を提示し、契約へと至りました。
【売却対象売掛金(みなし)】 560万円
【弊社買取対象額】 540万円
【買取代金】480万円(お客様お渡し代金)
【買取率】 94%
【ファクタリング手数料】 11%
調達した資金は、運転資金の一部として活用され、収益の落ち込む冬を乗り越えられたA社様。
今年の春から夏の現在にかけては売上も好調のようで、新たなサービスの開始に必要な資金も着々と確保できるといいます。
当初から立てられていた計画のひとつである「庭のデザインコンサルティング」という新たなサービスは、今年中には開始できそうだとお話しされていました。