皆さまこんにちは。
トップ・マネジメントです。

9月も半ばを過ぎました。
日中こそ蒸し暑さが残っているものの、夕方以降は少しずつ涼しくなり、ようやく秋の訪れを感じられるようになりました。
気温が徐々に低下していく反面、為替市場に目を向けると、円安傾向が再び熱をおびてきています。
9月22日には、日銀が大規模金融緩和の維持を表明したことにより、一時1ドル148円まで値下がり。およそ10ヶ月ぶりの円安水準になりました。
このまま円安傾向が続けば、2年連続で150円台にまで値下がりすることも現実的であり、さらなる物価上昇が進行することも予想されます。
この先、一体どこまでまで円安は進むのか。そしていつまで大規模な金融緩和を続けるのか。円安と物価上昇のトンネルの出口が見えるのはまだまだ先になりそうです。
さて、今月のスタッフブログのテーマは「これだけは理解しておいてほしい!補助金と助成金における最低限の注意点4つ」です。
これから補助金や助成金を初めて利用する事業主の方々にはぜひ知っておいてもらいたい注意事項にふれていますので、ぜひご一読ください。
ビジネスの強い味方になる補助金と助成金。
どちらも“借りる資金”ではないため、融資に比べれば気楽に利用できる資金調達手段だといえます。
私たちもお客様から、補助金や助成金についてのご相談を受けることがよくあるのですが、補助金や助成金に対しては、誤った認識を持っておられる事業主の方が多く、特に初めて利用しようとしている方にはその傾向が強くみられます。
そこで今回は、補助金や助成金の制度を利用する前に、知っておいてほしい最低限の注意点について解説します。

1.補助金も助成金も原則“後払い”

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大前提として知っておきたいことは補助金も助成金も、その多くが“後払い”であるという点です。どちらも、対象の費用を支出する前に受給できるわけではありません。
たとえば1,000万円の設備導入に対して1/2の補助が受けられる補助金制度があるとします。
この制度を利用して新たに設備を導入しようと考える場合、まずは自社で1,000万円の資金を捻出して設備を導入しなければなりません。
その後、経費として1,000万円を支出したことを証明することにより、初めて補助金を受給できることになるわけです。つまり1,000万円の設備導入資金を捻出できなければ、原則としてこの補助金制度を利用することはできないということになります。
この点を勘違いされている事業主の方が非常に多くおり、「すぐに1,000万円は捻出できないが、補助金で1,000万円が得られるから」と、設備購入の契約を進めしてしまうと、思わぬ金銭的なトラブルを招きかねません。
ですので、補助金も助成金も、利用するのであれば申請する金額と同額の資金を前もって用意しておくことが大切です。

2.補助率と助成率を正しく理解する

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2つめの注意点は補助率と助成率を正しく理解しておくことです。
補助率と助成率とは、補助金と助成金の対象となる経費のうち、補助金・助成金として受給できる金額の割合のことです。
先ほどの例にしたがって解説すると、1,000万円の設備導入に対して1/2の補助が受けられるということは、500万円が交付されということになります。
ただし、制度によっては限度額が設定されている場合もあります。そういった制度の場合は、対象経費に補助率と助成率をかけて算出される金額が限度額を超えると、その限度額の交付にとどまります。
したがって、補助率や助成率、さらに限度額が設定されている制度の利用については、対象経費の全額を受給できるとは限らないのです。
この補助率や助成率、限度額といった各要件を正しく理解しておかなければ、たとえ制度を活用したとしても、たちまちキャッシュフローの乱れを引き起こす可能性があることに留意しておいてください。

3.設定された事業期間の経費のみが認められる

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補助金と助成金のどちらも、基本的には対象となる事業期間が設定されています。
たとえば、4月1日〜翌年の2月28日までの事業期間が設定されている制度があるとしましょう。この制度を利用する場合、対象となる事業期間において支出した経費のみが補助・助成の対象となります。つまり3月1日〜3月31日や翌年の3月1日以降に支出した経費は認められないということになります。
補助率や助成率、限度額とあわせて、事業期間についても必ず確認しておくようにしましょう。

4.事務処理を怠らない

事務作業

これは、特に補助金制度にいえることですが、ほとんどの制度において、対象となる事業期間についての報告書や支払証憑類の提出を求められます。
これらの書類の内容が曖昧であったり、杜撰であったりすると、受給要件をすべて満たしているのにもかかわらず、補助金が交付されないといった事態に陥る可能性が生じます。
従業員の少ない中小企業においては、時間的・労力的な制限を理由に、こういった事務処理を怠ってしまい、結果的に受給できなくなってしまったというケースも珍しくありません。
利用する制度によって求められる書類作成などの事務処理は、正確かつ確実に行うようにしてください。

まとめ

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以上が、補助金と助成金の制度を利用するうえで知っておいてほしい最低限の注意点です。
両制度ともに、融資に比べればリスクの少ない資金調達手段なのは確かです。ただし、その一方で制限や制約があることもしっかりと理解したうえで、利用を検討することが大切になります。