資金調達とは?7つの方法とメリット・デメリットや選び方をわかりやすく解説

資金調達とは?7つの方法とメリット・デメリットや選び方をわかりやすく解説

資金調達とは、事業に必要なお金を借入れや出資、保有資産の活用などによって確保することです。

会社を立ち上げたばかりの経営者や、売上はあるのに入金待ちで手元資金が足りない個人事業主にとって、どの方法で資金を確保するかは経営の安定に直結します。

この記事では、資金調達の意味と基本の分類を整理したうえで、銀行融資、公的融資、出資、補助金・助成金、クラウドファンディング、ファクタリング、資産売却という7つの方法を、メリット・デメリットとあわせて説明します。

費用、入金までの期間、返済の有無で各方法を比較し、自社の状況に合う方法を選ぶための判断材料がそろいます。

目次

資金調達とは事業に必要なお金を確保すること

資金調達とは、創業時の準備費用や運転資金、設備投資、事業拡大に必要なお金を確保することです。方法には金融機関からの借入れ、投資家からの出資、自社が保有する資産の活用などがあります。

利益が出ている会社でも、売上の入金より仕入代金や人件費の支払いが先に来れば、一時的に資金が不足することがあります。資金調達は、入出金の時期のずれを埋め、事業に必要な支払いに備える手段の一つです。

調達方法返済経営権への影響主な例
借入れ必要原則として株式の移動はない銀行融資、日本政策金融公庫の融資
出資不要株式の発行により影響する場合がある投資家やベンチャーキャピタルからの出資
資産の活用売買として成立すれば不要原則として株式の移動はない売掛金の譲渡、不動産や設備の売却
補助金・助成金要件を満たせば原則不要株式の移動はない公募・支給要件に基づく資金の受給

調達方法によって、返済義務や経営権、保有資産への影響は異なります。必要額だけでなく、資金をどの形で確保するかも考えましょう。

資金調達が必要になるのは創業・運転・投資・成長の場面

資金が必要になる場面は、会社設立、日々の運転、設備投資、新規事業や事業拡大などです。目的によって必要な金額や期間、支払いの時期が変わります。

場面資金の使い道支出が生じるタイミング
会社設立設立手続き、事務所の契約金、什器・備品の購入売上が立つ前
運転資金仕入代金、外注費、人件費、家賃売掛金の入金前や毎月の支払日
設備投資機械、車両、店舗の内装など設備の購入・導入時
新規事業・事業拡大人員の増強、広告費、在庫の積み増し売上が増える前

資金調達は、赤字や資金不足を補うときだけに行うものではありません。受注の増加に合わせて生産体制を広げる場合や、出店・新規事業のために先行投資をする場合にも検討されます。

方法を選ぶ前に、次の点を確認しておくと必要な資金の条件を考えやすくなります。

  • 何の支払いに使うのか
  • いつまでに、いくら必要か
  • 一度だけ必要か、継続的に必要か
  • 返済が必要な場合、返済に充てる資金を確保できるか

融資は資金調達の一手段でほかにも方法がある

融資は、銀行や日本政策金融公庫などからお金を借り、契約に基づいて利息と元金を返済する方法です。資金調達に含まれる手段の一つであり、資金調達全体を指す言葉ではありません。

方法資金を得る仕組み
融資金融機関などから借り入れ、返済する
出資投資家などに株式を発行し、資金を受け取る
補助金・助成金公募や支給要件を満たし、審査・手続きを経て受け取る
売掛金の資金化売掛債権を譲渡し、支払期日前に資金を受け取る
資産の売却不動産や設備などを売却し、代金を得る

融資の審査に通らなかった場合でも、出資や補助金、売掛金の資金化、資産の売却などが検討できることがあります。ただし、それぞれ対象条件や手続き、資金を受け取るまでの期間が異なります。

融資を扱う金融機関や貸金業者には、適用される法律や登録要件があります。株式会社が株式を発行して出資を受ける場合は、会社法に基づく手続きが必要です。補助金・助成金にも、公募や支給要件、使途の報告などの条件があります。

返済義務・経営権・保有資産への影響で方法を比べる

資金調達の方法は、返済の有無だけでなく、経営権や保有資産への影響も比べて選びます。

方法返済・費用経営権・資産への影響検討時の確認点
借入れ元金の返済と利息が必要株式を渡さずに資金を得られる返済額と返済期間が資金繰りに合うか
出資原則として返済不要株式の発行により、持株比率や経営への関与に影響する場合がある出資条件や株主構成がどう変わるか
資産の活用売買として成立すれば借入れの返済はない売却した債権や資産は手元から移る売却価格、手数料、資産を手放す影響
補助金・助成金要件を満たせば原則として返済不要株式の移動はない対象経費、申請・報告の条件、受給時期

たとえば、返済計画を立てられる場合は融資、株式を通じて投資家の支援も受けたい場合は出資、売掛金や保有資産を活用したい場合は資産の売却が選択肢になります。補助金・助成金は、支給要件や受給までの時期を確認したうえで検討します。

まず資金の使い道と必要時期を定め、返済義務、経営権、保有資産への影響を比べると、自社に合う方法を絞り込みやすくなります。

資金調達の7つの方法とメリット・デメリット

企業が検討できる主な資金調達方法には、銀行融資、公的融資、出資、補助金・助成金、クラウドファンディング、ファクタリング、資産売却があります。資金の出し手や手続き、返済義務、利用後の負担は方法ごとに異なります。

借入れは返済が必要ですが、出資や補助金・助成金は条件を満たせば原則として返済を伴いません。ファクタリングや資産売却は、保有する債権や資産を現金化する方法です。

方法主な利点主な注意点
銀行融資運転資金や設備資金を借りられる審査があり、元本と利息の返済が必要
公的融資創業期などを対象とする制度がある対象要件があり、申込みから実行まで時間がかかる
出資借入れのような返済は原則不要株式の発行により持株比率や経営に影響する場合がある
補助金・助成金要件を満たせば原則として返済不要対象経費や申請期間が定められ、後払いの制度も多い
クラウドファンディング多くの支援者に事業や商品を伝えられる目標額に届かない場合や、返礼・手数料が生じる場合がある
ファクタリング売掛金を支払期日前に資金化できる手数料がかかり、対象となる債権にも条件がある
資産売却借入れや株式発行をせずに資金を得られる売却した資産は手元からなくなる

利点だけで選ぶと、返済負担や経営権への影響、資金が集まらない可能性を見落とします。必要額、資金が必要な時期、返済の可否、事業への影響を比べて候補を選びましょう。

銀行融資はまとまった資金に対応しやすいが審査と返済がある

銀行融資は、銀行や信用金庫などから事業資金を借り入れ、契約で定めた期間に元本と利息を返済する方法です。運転資金と設備資金のどちらにも使え、借入額が大きい案件にも対応できる場合があります。

利点注意点
株式を渡さずに資金を確保できる決算書や事業計画などをもとに審査される
設備資金・運転資金に使える融資がある売上の増減にかかわらず返済が続く
金融機関との取引関係を築ける希望額に届かない、または融資を受けられない場合がある

審査では、決算書や試算表、事業計画、資金使途、既存の借入状況などが確認されます。融資を受けた後の返済額が資金繰りを圧迫しないか、借入前に月ごとの収支で確かめてください。

金利や返済期間、担保・保証人の要否は、金融機関や制度、申込内容によって異なります。条件を比べるときは、金利だけでなく返済額や保証料も確認しましょう。

プロパー融資と信用保証協会付き融資は保証の有無が違う

項目プロパー融資信用保証協会付き融資
信用保証協会の保証付けない付ける
審査金融機関が審査する金融機関と信用保証協会が審査する
費用融資条件による利息のほかに信用保証料がかかる
返済できない場合金融機関との契約に基づいて対応する保証協会が金融機関へ代位弁済した後も、借り手の返済義務は残る

プロパー融資は信用保証協会の保証を付けず、金融機関が貸付けを判断する融資です。信用保証協会付き融資では、信用保証協会が借り手の債務を保証し、返済が滞った場合に金融機関へ代位弁済します。ただし、借り手の債務がなくなるわけではなく、代位弁済後は信用保証協会への返済が必要です。

保証料率や保証割合などの条件は、制度や借り手の状況によって異なります。詳細は全国信用保証協会連合会の制度案内や、利用する信用保証協会・金融機関で確認してください。

公的融資は創業期にも候補になるが要件と手続き期間を確認する

公的融資は、日本政策金融公庫や自治体の制度融資などを通じて事業資金を借りる方法です。創業期や中小企業などを対象とする制度があり、民間金融機関からの借入れとあわせて検討できます。

日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」は、新たに事業を始める方、または事業開始後おおむね7年以内の方などを対象とする制度です。現在の案内では、融資限度額は7,200万円です。利用条件や利率は申込者の状況などによって異なり、審査の結果、希望に沿えない場合もあります。

自治体の制度融資は、自治体、金融機関、信用保証協会が連携する仕組みです。利子や保証料を自治体が補助する制度もありますが、支援内容や対象条件は地域ごとに異なります。

申込みでは、創業計画書や事業計画書、決算書などの提出や面談が必要になることがあります。制度ごとに対象者、資金使途、返済期間、利率などが定められているため、公式情報を確認して早めに準備を始めましょう。

出資は返済不要だが株式と経営への影響を考える

出資は、投資家やベンチャーキャピタル、事業会社などから資金を受け取り、その対価として株式を発行する方法です。借入れのような元本返済や利息の支払いは通常ありません。

利点注意点
元本返済や利息の支払いが通常ない新株発行で創業者など既存株主の持株比率が下がる
投資家から経営面の助言や支援を受けられる場合がある株主として経営判断に関与される場合がある

投資家は株主として議決権を持ちます。持株比率や投資契約の内容によって、取締役の選任や重要な経営判断に影響することがあります。取締役の派遣や事前承認事項が契約で定められる場合もあるため、資金額だけでなく出資条件も確認してください。

将来、追加で出資を受けると既存株主の持株比率がさらに下がることがあります。出資後の株主構成や経営への関与を見通したうえで判断しましょう。

補助金・助成金は返済不要が基本だが対象経費や受給時期に条件がある

補助金・助成金は、国や自治体などが定めた政策目的や支給要件に沿って、事業者に資金を支給する制度です。要件を満たして適正に利用すれば、原則として返済は不要です。

確認する項目注意点
対象事業・対象経費制度の目的に合う事業や経費に限られる
申請時期公募期間が決まっている制度がある
採択・支給要件申請後に審査や要件確認がある
入金時期事業実施や経費の支払い、実績報告の後に支給される制度がある

補助金は、申請内容を審査して採択を決める制度が多く、助成金も制度ごとに支給要件や手続きが定められています。どちらも、融資のように必要なときにいつでも申し込めるとは限りません。

支給が事業実施や実績報告の後になる制度では、対象経費を先に支払うための資金が必要です。目的外の利用や要件違反があれば返還を求められる場合もあるため、募集要領や交付条件を確認してください。

補助金・助成金は、予定している事業と制度の目的が合う場合に、ほかの資金調達方法と組み合わせて検討しましょう。

クラウドファンディングは支援者を集められるが目標額に届くとは限らない

クラウドファンディングは、インターネット上で事業やプロジェクトを公開し、多くの支援者から資金を募る方法です。主に、購入型、寄付型、投資型、融資型などの方式があります。

方式支援者への対応資金を受け取る側の注意点
購入型商品やサービスを返礼として提供する返礼の製造・発送や提供にかかる費用がある
寄付型原則として金銭的な返礼を行わない支援の目的や使い道を明確にする
投資型株式やファンド持分などを通じて投資する方式に応じた金融規制や手続きが関係する
融資型集まった資金を事業者に貸し付ける借入れとして返済が必要

事業や商品を広く知ってもらい、発売前に支援者の反応を確かめられる点が利点です。一方、目標額に届かない可能性があり、募集ページの準備や支援者への対応、運営サービスへの手数料も発生します。

返済義務や法的な扱いは方式によって異なります。特に投資型・融資型は、仲介事業者に登録などの要件が設けられている場合があります。金融庁も、融資型クラウドファンディングの仲介には第二種金融商品取引業の登録が必要と案内しています。

ファクタリングは売掛金を期日前に資金化できるが手数料がかかる

ファクタリングは、事業者が保有する売掛債権をファクタリング会社に譲渡し、支払期日前に資金を受け取る方法です。金融庁は、一般的なファクタリングを、売掛債権などを期日前に手数料を差し引いて買い取るサービスと説明しています。

利点注意点
売掛金の入金を待たずに資金を確保できる手数料が差し引かれ、受取額は額面を下回る
借入れとは異なる債権譲渡の方法対象となる売掛債権や契約条件に制限がある

手数料は、売掛先の信用力、債権額や支払期日、売掛先への通知の有無などによって異なります。見積もりでは料率だけでなく、諸費用を差し引いた後の受取額を確認してください。

売掛先との契約に譲渡制限特約がある場合や、売掛先が支払いに応じない場合の責任が利用者にある場合は、契約内容を慎重に確認する必要があります。契約名だけで判断せず、債権の未回収リスクを誰が負うかも確認しましょう。

参照:金融庁:ファクタリングの利用に関する注意喚起

資産売却は借入れを増やさず資金化できるが売却後は手元に残らない

資産売却は、不動産、車両、機械設備、有価証券、使っていない在庫などを売却して資金を確保する方法です。売買として成立すれば借入れの返済は生じず、株式の発行も必要ありません。

利点注意点
借入残高を増やさずに資金を得られる売却した資産は手元からなくなる
買い手が見つかれば資金化できる買い手探しや売却手続きに時間がかかる場合がある
株式を発行せず資金を確保できる売却価格によって利益や損失が生じ、財務内容にも影響する

事業に使っている設備や店舗を売ると、生産能力や売上に影響することがあります。売却価格だけでなく、代替手段を用意する費用や今後の事業への影響も含めて判断してください。

事業用資産を売却した後も使い続けたい場合は、売却後に賃貸借契約を結ぶリースバックも選択肢です。ただし、利用料や契約期間などの条件があるため、通常の売却とあわせて比較しましょう。

資金調達の方法を費用・早さ・返済の有無で比較する

7つの資金調達方法は、調達にかかる費用、申込みから入金までの期間、返済義務の有無、調達できる金額の4つの基準で比べると違いがはっきりします。

借入れは金利や保証料がかかり、返済が必要です。出資や補助金・助成金は原則として返済を伴いませんが、株式の希薄化や後払いなどの制約があります。ファクタリングや資産売却は比較的早く現金化できる場合がある一方、手数料や資産を手放す負担が生じます。

スクロールできます
方法主な費用入金までの期間の傾向返済義務調達額を左右する要素
銀行融資金利(保証付きは保証料も)数週間〜1か月以上あり返済能力、財務内容
公的融資金利(制度融資は保証料も)数週間〜1か月以上あり制度の限度額、事業計画
出資株式の希薄化数か月なし企業価値の評価
補助金・助成金申請の手間数か月〜1年程度(後払い)なし制度の補助率と上限額
クラウドファンディング運営会社の手数料、返礼募集期間+数週間方式による支援の集まり方
ファクタリング手数料数日〜2週間程度なし売掛金の額面、売掛先の信用力
資産売却売却損、仲介手数料買い手次第なし資産の時価

※一般的な傾向をまとめたもので、実際の条件は制度、契約、会社の信用力によって変わります。

費用は金利・手数料だけでなく経営上の負担も比べる

資金調達の費用には、金利や手数料のように現金で支払うものと、株式の希薄化や資産の喪失のように経営上の負担となるものがあります。表示された金利や料率だけでなく、契約全体で何を負担するかを確認しましょう。

方法費用・負担の見方
銀行融資・公的融資借入額、金利、返済期間による利息。信用保証協会付き融資では保証料も確認する
ファクタリング売掛金の額面から差し引かれる手数料や諸費用
出資現金で支払う費用ではなく、株式の希薄化や経営への関与
補助金・助成金申請・実績報告の作業負担や、専門家へ依頼する場合の報酬
資産売却仲介手数料や、売却価格が帳簿価額を下回る場合の売却損など

信用保証料の支払い時期や方法は、保証制度や契約によって異なります。保証付き融資を利用する場合は、保証料を含めた費用を金融機関や信用保証協会に確認してください。

ファクタリングの手数料は、短期間の取引にかかる費用です。年率換算した金利だけで借入れと比べると、契約期間や費用の範囲が異なるため実態を捉えにくくなります。差し引かれる諸費用を含めた受取額を確認し、必要な資金に対して負担が見合うか判断しましょう。

見積もりや契約で確認する項目
  • 金利や手数料の計算方法
  • 信用保証料、事務手数料、登記費用などの有無
  • 繰上返済や解約にかかる費用
  • 株式の希薄化や資産売却による経営への影響
  • 補助金・助成金の申請や報告にかかる作業

入金時期は資金が必要な日から逆算する

入金までの期間は方法によって異なります。表に記載した期間は目安であり、審査状況や必要書類、募集時期、買い手の有無によって前後します。

入金までの期間該当しやすい方法期間を左右する主な要素
比較的短期間ファクタリング、資産売却必要書類、審査、買い手探し、売却手続き
数週間〜1か月以上銀行融資、公的融資書類提出、面談、審査、契約
数か月単位出資、補助金・助成金投資家との交渉、採択審査、事業実施、実績報告
募集期間によるクラウドファンディング募集期間、目標達成、運営サービスの精算手続き

銀行融資や公的融資では、書類提出、面談、審査、契約を経て入金されます。初めて取引する金融機関への申込みや、創業時の申込みでは、確認に時間がかかる場合があります。

補助金は、採択後に事業を実施し、対象経費を支払って実績報告を終えた後に入金される制度が多くあります。出資も投資家との交渉や企業価値の評価、投資契約の締結が必要です。いずれも、資金が必要になる直前に申し込む方法としては間に合わないことがあります。

急ぎの運転資金なら入金までの期間を優先し、設備投資のように計画的に準備できる支出なら、費用や返済条件も含めて比較します。資金が必要になる日から逆算して、申込みや準備を始めてください。

返済義務がなくても別の負担や条件がある

銀行融資、公的融資、融資型クラウドファンディングでは、契約に基づく返済が必要です。出資や補助金・助成金は原則として返済を伴いません。ファクタリングや資産売却も、売買として成立すれば借入れのような返済はありません。

方法返済・入金後の主な負担
銀行融資・公的融資元本と利息を契約どおりに返済する
融資型クラウドファンディング借入れとして元本と利息を返済する
出資持株比率や経営への関与に影響する場合がある
補助金・助成金使途や報告の要件があり、条件違反などで返還を求められる場合がある
ファクタリング手数料が差し引かれる。契約上の責任分担も確認が必要
資産売却売却した資産を手放す

借入れでは、返済額が将来の資金繰りに無理なく収まるかを確認します。利用額を決める前に、月々の収支から返済に回せる金額を見積もり、借入額や返済期間を検討してください。

元金の据置期間を設定できる融資もあります。据置期間中は元金の返済が始まらなくても、利息の支払いが必要な契約があります。返済開始後の金額と、据置期間を設けた場合の総返済額を確認しましょう。

返済がない方法にも、持株比率の低下、補助金の対象要件、手数料、資産の喪失などの負担があります。返済義務だけで有利不利を決めず、将来の資金繰りや経営への影響も比べてください。

調達できる金額は審査・制度・保有資産で変わる

調達額は、制度上の上限だけで決まるわけではありません。事業規模や財務内容、事業計画、売掛金や資産の価値など、方法ごとに異なる要素が審査・評価されます。

方法調達額を左右する要素
銀行融資返済能力、財務内容、既存借入、資金使途
公的融資制度の限度額、対象要件、事業計画、審査結果
出資企業価値の評価、事業計画、投資家との合意
補助金・助成金制度の補助率・上限額、採択結果、実際に支出した対象経費
クラウドファンディング支援者の数や一人あたりの支援額、募集方式
ファクタリング譲渡する売掛金の額面、売掛先の信用力、契約条件
資産売却資産の状態、市場価格、買い手の有無

借入れでは制度の限度額まで借りられるとは限らず、出資額も企業価値や投資家との合意で変わります。補助金・助成金は、上限額があっても対象経費や採択結果によって支給額が異なります。

必要額を先に整理し、返済に回せる金額、申請要件、譲渡できる売掛金、売却可能な資産を確認してから方法を選びましょう。一つの方法で必要額を確保できない場合は、複数の方法を組み合わせる選択肢もあります。

資金調達の方法は会社の状況や目的に合わせて選ぶ

資金調達の方法に、どの会社にも当てはまる唯一の正解はありません。創業時、設備投資、運転資金の不足など、資金が必要な理由や時期によって候補が変わります。

まずは必要額、必要な時期、返済に回せる金額、活用できる売掛金や資産を確認しましょう。入金までの余裕が少ない場合は早く資金化できる方法が候補になり、返済余力が小さい場合は借入れ以外も検討対象になります。

会社の状況・目的まず検討する方法先に確認すること
創業時公的融資、自己資金、出資創業計画、必要資金、返済見込み
設備投資銀行融資、公的融資、補助金設備の使用期間、投資後の収支、補助対象条件
運転資金の不足銀行融資、公的融資、既存の融資枠、ファクタリング不足する日と金額、資金が必要な期間
毎月の返済を増やしたくない出資、補助金・助成金、資産活用経営権や資産への影響、申請条件、手数料
売掛金や遊休資産があるファクタリング、資産売却事業で今後も必要か、手放す負担に見合うか

創業時は公的融資や出資を自己資金とあわせて検討する

創業時は決算実績がないため、創業者向けの公的融資や自己資金、事業の成長性を評価する出資などが候補になります。

民間金融機関から融資を受ける場合、創業直後は信用保証協会付き融資や公的融資をあわせて検討することがあります。プロパー融資を含め、利用の可否や条件は金融機関の審査によって異なります。

出資は、事業の成長性や将来の企業価値を投資家に評価してもらえる場合に候補になります。地域密着型の店舗や受託型の事業では、事業モデルや成長計画によって投資家を見つけにくい場合もあります。

融資や出資を検討する前に、次の内容をまとめておきましょう。

  • 開業に必要な費用と、その内訳
  • 自己資金として用意できる金額
  • 開業後の月ごとの売上・支出の見込み
  • 借入れをする場合の返済計画

設備投資は設備の使用期間と返済計画を合わせる

設備投資の資金は、設備が収益を生むまでの期間と、返済期間が合うように調達方法を検討します。短い返済期間で借りると、設備が十分に稼働する前に返済負担が大きくなることがあります。

投資の前には、設備導入後に増える売上や減る費用を見積もり、返済を含めても資金繰りが成り立つか確認してください。収益の見込みが立たない設備は、融資条件だけを理由に導入を決めないことが大切です。

補助金を利用できれば、対象経費の一部を補える場合があります。ただし、制度によって対象設備や経費、申請・発注の時期が定められています。採択前に発注できるかを含め、公募要領を確認してから手続きを進めましょう。

運転資金は不足する日から逆算して方法を選ぶ

運転資金の調達では、必要な金額だけでなく、資金が必要になる日までの期間も確認します。売掛金の入金より仕入代金や給与の支払いが先に来る場合、支払日に間に合う方法を選ぶ必要があります。

今後数か月の入金予定と支払予定を日付順に並べ、資金が不足する日と金額を特定しましょう。

資金が必要になるまで余裕がある

銀行融資、公的融資、当座貸越などを検討する

支払日が近い

利用可能な融資枠、ファクタリング、支払条件の交渉などを確認する

同じ不足が毎月続く

短期の資金化だけでなく、長期の運転資金や取引条件の見直しも検討する

ファクタリングなど入金までが比較的早い方法は、費用を含めて検討してください。一時的な不足には合う場合がありますが、同じ不足が続くと手数料負担が積み重なります。

資金不足を予測できた段階で動けば、融資なども含めて比較できます。支払日の直前になってから探すと、選べる方法が限られることがあります。

返済負担を増やしたくない場合は別の負担も比べる

既存借入れが多い場合や毎月の返済額を増やしたくない場合は、出資、補助金・助成金、ファクタリング、資産売却なども候補になります。ただし、借入れ以外の方法にも、それぞれ異なる負担があります。

方法返済以外の主な負担
出資持株比率が下がり、投資家が経営に関与する場合がある
補助金・助成金申請・報告の手間、採択や支給時期の不確実性、使途の制限
ファクタリング手数料が差し引かれ、売掛金の受取額が減る
資産売却売却した資産を事業で使えなくなる

どの負担を受け入れられるかは、会社の状況によって異なります。経営権への影響を抑えたい、事業に必要な資産を手放したくない、申請にかける時間がないなど、優先したい条件を決めて比べましょう。

返済が不要という一点だけで選ばず、資金調達後に残る負担も含めて判断してください。

売掛金や保有資産を活用する前に事業への影響を確かめる

売掛金があればファクタリング、不動産や設備、有価証券などの資産があれば売却を検討できます。どちらも借入れとは異なる方法ですが、売却するものが今後の事業に必要かを先に確認しましょう。

方法資金を得る対象主な確認点
ファクタリング売掛債権売掛先の信用力、手数料、契約上の責任分担
資産売却不動産、設備、有価証券など売却価格、代替手段、売却後の事業への影響

ファクタリングでは、売掛先の信用力だけでなく、債権の実在性や申込者の状況も審査されます。手数料を差し引いた後の受取額が、資金を確保する目的に見合うか確認してください。

資産売却では、買い手や市場価格によって入金時期・金額が変わります。売却後に同じ機能を賃借や外注で補う必要がある場合、その費用も含めて判断しましょう。売却後も資産を使い続ける方法として、リースバックを比較できる場合もあります。

検討時には、次の点を確認してください。

  • 対象の売掛金や資産は、今後の事業にどの程度必要か
  • 手放した場合に代わりとなる手段があるか
  • 手数料や代替費用を差し引いても必要額を確保できるか

資金の用途や時期に応じて複数の方法を組み合わせる

必要な資金を一つの方法だけで確保する必要はありません。用途や資金が必要な時期ごとに方法を分けることで、返済期間や費用を調整できる場合があります。

資金の用途組み合わせの例確認すること
創業資金自己資金と公的融資開業費用、運転資金、返済見込み
設備投資補助金と銀行融資補助対象経費、採択前の発注条件、入金時期
一時的な運転資金既存の融資枠とファクタリング資金が必要な日、手数料、返済予定

設備投資のように長期間使う支出と、仕入れなど短期間で回収する支出は、資金の回収時期に合わせて調達方法を考えます。

複数の方法を使うときは、返済日、補助金の入金予定、売掛金の回収日を一つの資金繰り表で管理してください。組み合わせる目的は、必要な時期に必要額を確保することであり、方法の数を増やすことではありません。

資金調達を申し込む前に準備しておきたいこと

申込み前に、必要金額と使い道、調達後の収支、必要書類、入金までの日程を確認しておきましょう。準備が足りないと、金額の根拠を説明できない、書類の追加提出で審査が止まる、必要な支払日に入金が間に合わないといった問題につながります。

準備すること確認する内容
必要金額費目ごとの金額と、その根拠になる見積書・支払実績
調達後の収支売上・経費・返済を含めた資金繰りの見通し
必要書類申込先や制度が指定する書類と、取得にかかる日数
申込み日程資金が必要な日から逆算した申込み・審査・契約の日程

準備が整っていれば、審査の結果にかかわらず、自社の資金状況を把握したうえで交渉できます。

必要額は費目ごとに積み上げ金額の根拠を示す

資金調達では、何にいくら使うのかを費目ごとに分け、根拠のある必要額を出します。使い道は、仕入代金や人件費などの運転資金と、機械や車両、店舗の内装などの設備資金に分けると把握しやすくなります。

資金の種類金額の出し方根拠となる資料の例
運転資金売上の入金までに立て替える期間と、月々の支払額から算出仕入・給与・家賃などの支払実績、入金予定表
設備資金設備本体に工事費・設置費などを加えて算出見積書、工事費用の明細

必要額を少なく見積もると、調達後に資金が足りなくなり、再度の資金調達が必要になる場合があります。反対に多く見積もると、融資では使わない資金にも利息がかかり、出資では必要以上に株式を渡すことになりかねません。

「余裕を持って多めに」ではなく、見積書や過去の支払実績などで金額の根拠を示せるようにしましょう。複数の用途がある場合は、用途ごとの金額を分けておくと、調達方法を分けるか検討する際にも役立ちます。

事業計画と資金繰り表で調達後の収支を確認する

調達した資金を何に使い、事業の収支がどう変わるのかを、売上や経費、入出金の予定に落とし込みます。事業計画では資金を使った後の売上や利益を見積もり、資金繰り表では実際の入金・支払日と資金残高を確認します。

資料確認する内容
事業計画資金の使い道と、売上・経費・利益がどう変化するか
資金繰り表入金・出金の予定と、月ごとの資金残高

設備投資なら、導入後に増える生産量や売上、減る費用を見積もります。運転資金なら、仕入れから売上回収までの期間と、その間に必要な手元資金を確認してください。

借入れを検討する場合は、返済額を資金繰り表の出金に加え、返済後も資金残高が不足しないか確かめます。計画どおりに売上が伸びない場合の収支も作成しておくと、返済余力を判断しやすくなります。

必要書類は申込先と調達方法ごとに確認する

必要書類は、調達方法や申込先、会社の状況によって異なります。以下は提出を求められることがある資料の例です。

調達方法提出を求められる資料の例
融資決算書、確定申告書、試算表、事業計画書、見積書など
創業融資創業計画書、自己資金を確認できる資料、許認可証など
出資事業計画書、株主名簿、定款、資本政策に関する資料など
補助金・助成金申請書、事業計画、見積書、実績報告に関する書類など
ファクタリング請求書、売掛先との契約書、入金履歴など

申込先の公式案内で最新の必要書類を確認し、登記事項証明書や納税証明書など、取得に日数がかかるものは早めに準備してください。税理士や社内担当者が保管している書類は、誰がいつまでに用意するかを決めておくと手戻りを防げます。

資金が必要な日から逆算して申込み日程を組む

資金が必要になる日を決めたら、入金日から逆算して、契約、審査、申込み、書類準備の日程を組みます。税金や給与、仕入代金など支払日を動かしにくいものは、必要な日に資金がある状態をつくる必要があります。

  1. 資金が必要な日と金額を確認する
  2. 申込先に審査・契約にかかる期間を確認する
  3. 審査や契約に必要な書類の準備期間を見込む
  4. 遅れが出た場合に備え、日程に余裕を持たせる

融資では、申込み後に審査や契約の手続きがあります。日本政策金融公庫も、申込先や必要書類、手続きの状況によって進み方が異なるため、資金が必要な日を踏まえて準備を進めるよう案内しています。

資金不足が予測できた時点で動けば、融資や制度の利用も含めて比較できます。支払日の直前に申し込むと、短期間で資金化できる方法に限られる場合があるため、審査が長引くケースも想定して日程を組んでください。

資金調達を行う際に押さえておきたい注意点

資金調達では、申込みが通るかだけでなく、調達後も無理なく事業を続けられる条件かを確認することが大切です。契約前に、次の4点を確かめましょう。

確認する点契約前に見る内容
返済負担既存分を含む返済額を、毎月の資金繰りでまかなえるか
経営権出資後の持株比率や、投資契約に定められた権利
費用金利や手数料だけでなく、諸費用を含めた支払総額と手取り額
契約相手・条件必要な登録の有無や、契約書に記載された責任と条件

契約前の確認でリスクを減らせますが、すべてを避けられるとは限りません。不明な条件は説明を求め、必要に応じて専門家にも確認してから契約を判断してください。

借入額は返済後の資金残高から決める

借入額は、金融機関から借りられる金額ではなく、返済を続けても資金繰りを保てる金額を基準に決めます。売上が落ちた月も、契約した返済は続くためです。

まず、毎月の営業収支から既存の返済額や税金、賞与などの支出を差し引き、新たな返済に回せる金額を確認します。複数の借入れがある場合は、個別の返済額ではなく合計額で見ましょう。

確認する数字見るポイント
毎月の返済総額新しい借入れと既存の借入れを合わせた金額
返済後の資金残高仕入れや給与、税金などの支払いに足りるか
入出金の日付返済日が集中して、一時的に残高が不足しないか

返済が厳しくなる兆しがあれば、延滞する前に金融機関へ相談し、返済条件の見直しを話し合います。借入れは資金を確保する方法である一方、将来の資金から返済する約束でもあります。返済が終わるまで支払いを続けられるか、契約前に資金繰り表で確かめてください。

出資を受ける前に持株比率と投資契約を確認する

出資条件は、調達額だけでなく、発行する株式の種類や数、出資後の持株比率、将来の資本政策も含めて検討します。株式の種類や定款によって議決権の扱いが異なる場合もあります。

一般的な株式会社では、株主総会の普通決議は出席株主の議決権の過半数、特別決議は原則として出席株主の議決権の3分の2以上の賛成が必要です。定足数や定款による定め、決議の種類によって扱いが異なるため、持株比率だけで経営への影響を判断しないようにしましょう。

参照:会社法第309条(e-Gov法令検索)

出資を重ねると、創業者の持株比率は下がっていきます。将来の資金調達も含めた資本政策表を作り、調達後の比率を確認しておくと、株主構成の変化を見通しやすくなります。

投資契約には、議決権とは別に経営へ影響する条件が含まれることがあります。署名前に、次のような条項がないか確認してください。

  • 重要事項を決める際の投資家による事前承認
  • 取締役の派遣や指名に関する権利
  • 配当や会社清算時の分配に関する優先権
  • 一定の条件で株式の買取りを求める権利

株式や投資契約の条件は、契約後に変更するのが難しい場合があります。提示された条件をそのまま受け入れず、弁護士などの専門家にも確認してもらい、自社が譲れない点を決めてから交渉しましょう。

金利や手数料ではなく支払総額と手取り額を比べる

調達にかかる負担は、広告に表示された金利や料率だけでは分かりません。諸費用を含めた支払総額と、実際に受け取れる金額の両方を確認します。

調達方法確認する費用・金額
融資利息、信用保証料、事務手数料、契約書の印紙税、繰上返済手数料など
ファクタリング手数料、登記費用などを差し引いた後の振込額
出資株式の発行による持株比率の変化
補助金・助成金申請支援を依頼する場合の報酬や成功報酬

融資では、返済予定表を受け取り、元本・利息・諸費用を合わせた支払額を確認します。印紙税は契約書の種類や記載内容によって異なります。

ファクタリングでは、手数料のほかに事務手数料や債権譲渡登記の費用がかかる契約もあります。請求書の額面から何が差し引かれ、いくら振り込まれるのかを書面で確認しましょう。短期間の手数料を年率に換算すると大きな数値になる場合もありますが、その数字だけでなく、実際の手取り額や利用後の資金繰りも含めて判断します。

口頭で聞いた条件と契約書の記載が違う場合は、署名前に説明を求め、契約書の内容を確認してください。

相手先の登録情報と契約内容を照らし合わせる

借入先が貸金業者の場合は、契約前に金融庁の登録貸金業者情報検索サービスで登録状況を確認します。登録番号が広告に記載されていても、他社の番号を使っている可能性があるため、番号だけで判断しないでください。

検索結果に表示されない場合も、情報の更新前に新規登録された可能性があります。無登録と決めつけず、登録先の財務局や都道府県にも確認しましょう。

参照:金融庁 登録貸金業者情報検索サービス ご利用上の注意

事業者向けのファクタリングは、売掛債権の売買であれば貸金業登録を要しません。そのため、登録の有無だけで契約の適否は判断できません。金融庁は、売掛先が支払わない場合に利用者が債権を買い戻す、または自分の資金で業者へ支払う契約などは、実質的に貸付けと同じ機能を持つ可能性があるとして注意を促しています。

ファクタリング契約書の確認ポイント
  • 売掛先が支払わない場合、利用者に買戻しや弁済を求める条項があるか
  • 手数料や諸費用を差し引いた後の振込額が明記されているか
  • 担保や保証人を求める内容になっていないか
  • 債権が実在することについて、利用者がどこまで保証するか

買戻しなどの条項があれば、直ちに違法と決まるわけではありませんが、取引の実質や契約全体の条件を慎重に確認する必要があります。説明を受けても判断できない場合は、契約を急がず、弁護士などに相談してください。

出資では投資契約の条項を、補助金・助成金では制度の実施主体や申請支援業者の報酬条件を確認します。どの方法でも、内容が分からない条項を残したまま署名しないことが大切です。

監修者情報

株式会社トップ・マネジメント
元代表取締役 大野兼司

事業者金融時代に営業職として中小零細企業の資金調達に従事し延べ500人以上の経営者の資金繰り相談を受け、独立し事業者金融業を開業。延べ1000社以上の資金調達を支援してきました。事業者金融を廃業後、2006年に欧米で主流になりつつあったファクタリングに着目し、ファクタリング会社を起ち上げ。現在では日本でも浸透している2社間ファクタリングの仕組みを弊社が作り、これまでに5.5万社以上の中小零細企業の資金繰りを支援して参りました。トップ・マネジメント代表取締役を退任後、現在は合同会社Success Gateにて、これまでに築き上げた金融に関する幅広い知見を活かし、web広告事業や経営コンサルティングを行っています。

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