ファクタリングってなに?急な資金調達にも対応可能なファクタリングについて説明します
企業の経営者にとって、永遠に解消されない悩みごとといえば資金繰りではないでしょうか。
新規事業の計画を立ててみたものの、予算不足で断念せざるをえない。突然の収益減少によって従業員への給与未払いに陥りそう。
税金の滞納が続き、社会的信用度の低下が心配。
といったように、資金繰りは経営者にとって企業の発展と存続のための死活問題といっても過言ではありません。
資金調達が必要になった場合、多くの経営者の方々が金融機関からの融資やビジネスローンの利用などを考えるかと思いますが、これらは審査の時間もかかり、入金までの期間が長いため、急に訪れた資金問題の解決には不向きです。
「今週中になんとか資金を調達したい!」と思い立った際に注目してほしい資金調達法。
それがファクタリングです。
ファクタリングとはどんな資金調達方法?
融資やビジネスローンは利用したことがあっても、ファクタリングという資金調達方法はあまり耳にしたことがないという経営者の方々も多くいらっしゃるかと思います。
簡単にいうと、ファクタリングとは、企業が抱える売掛金(未回収の売上げ代金)をファクタリング会社へと売却することで、資金の調達ができるサービスです。
銀行などで行われる手形割引と似ていますが、両者の違いは掛け売りの対象が手形であるか、現金であるかといった点です。
ファクタリングは、あくまで現金(売掛金)のみが対象ですので、利用するにあたってのハードルはそれほど高くないといえます。
ファクタリングのメリット
ファクタリングの最大のメリットといえば、やはりスピーディーな対応と入金までのサイクルです。
金融機関での融資やビジネスローンを利用する場合、煩わしい申込み方法や審査結果の通知までの期間、さらに入金までに時間がかかり、売掛金の回収に時間がかかるといったデメリットがつきまとうため、早急な資金調達には不向きです。
ファクタリングはこれらのデメリットをカバーできるといっていいほど、簡単な審査と手続きで利用が可能な資金調達法といえます。
まず、ファクタリングを利用するにあたって審査の対象となるのは、申込みを行った企業(自社)ではなく、その企業の売掛金を保有する取引先です。
ですので、融資の審査で重要視されるような赤字決済や税金の滞納といった自社の経営状況の心配はほとんど必要ありません。
審査にかかる時間も銀行などに比べて圧倒的に短く、多くのファクタリング会社が最短で即日、もしくは3営業日から長くても1週間ほどで審査結果を通知し、入金に応じるといったスピーディーかつ柔軟な対応を行っています。
このように簡単な審査基準と現金化の速効性が目立つファクタリングですが、メリットはそれだけではありません。
ファクタリングは、売掛金の売買による資金調達ですので、担保や保証人を立てる必要はなく、返済義務が生じる“借金”にはあたりません。
事業性融資やビジネスローンを受けた場合に低下する、銀行の信用度も気にすることなく利用が可能です。
キャッシュフローの改善にも役立ちます。
取引先の企業によっては、売掛金の支払いにバラツキが生じる場合もあることでしょう。
1ヶ月後に回収できるのであればまだしも、入金が3ヶ月後、4ヶ月後となってしまえば、企業の運転資金に影響を与えかねません。
ファクタリングは、このような売上げから入金までの隙間を埋めて、潤沢な資金繰りへと調整する手段としても利用することができます。
その他、償還請求権のないファクタリングを利用できれば、取引先企業の未払いや倒産による不良債権化のリスクを防ぐこともできます。
償還請求権はないのですから、例え取引先が倒産した場合でも、自社がファクタリング会社へ売掛金を支払う必要は生じることはなく、その損失はすべてファクタリング会社が負うことになります。
ファクタリングのデメリット
上記のとおり、ファクリングには多くのメリットがありますが、デメリットがあることも覚えておきましょう。
当然ですが、ファクタリング会社は無料で売掛金を買い取って現金化してくれるわけではなく、利用するにあたっては必ず手数料が発生します。
具体的な金額はファクタリング会社によって異なりますが、売掛金の1%〜30%が相場といわれています。
売掛先企業の信頼性が低い場合や、売掛金額が低いといった場合には手数料がアップし、逆の場合は低くなるケースがほとんどです。
最近では、ファクタリングを謳って法外な手数料を要求する悪質な会社も増えていますので、契約前には必ず手数料の確認を行ってください。
ファクタリングはとても便利な資金調達方法です。
しかし、その便利さに慣れてしまって何度も利用すると、その都度手数料が必要になります。言わずもがな、手数料は費用になりますので、ファクタリングが収益を下げるリスクを伴っていることを忘れないでください。
日本ではまだまだ、認知度の低いファクタリングですが、アメリカでは100年以上前から実施されている一般的な資金調達方法として多くの経営者が利用しています。
資金繰り改善へ向けて、メリットとデメリットをよく把握し理解したうえで、上手に活用してください。