新年度を迎え、新卒社員とともに新たなスタートをきられた企業も多いことかと思います。
その一方、昨今の情勢や景気を踏まえてここ数年は新卒者の採用活動は控えている企業も少なくはないのでしょうか。
そのような企業も、「今年こそは採用活動を再開させたい」「来年度こそは若い新卒社員をイチから育て上げたい」と考えられていることかもしれません。
そこで今回は、新卒者の採用活動にあたって重要な4つのポイントを解説します。
少し気が早いようですが、今年の採用活動に向けて参考にしてみてください。
目次
「新卒社員」と「新入社員」の定義
ところで、新たに会社へ入社した社員のことを「新入社員」と呼ぶことがありますが、「新卒社員」と「新入社員」という言葉に違いはあるのでしょうか。
「新卒社員」とは、主に高校、4年制大学、大学院、短期大学、専門学校、高校を卒業した直後に入社した社員のことを指します。
企業は期間内に実施する採用活動を通じて一括で採用するのが基本であり、一般的には1年に1度の採用となります。
また「新卒社員」は、その多くに正社員としての就労経験がなく、アルバイト経験を除けば初めての就労と職場となるものです。
一方の「新入社員」とは、新たに会社へ入社する社員のこと。つまり「新卒社員」も「新入社員」として括れるほか、「中途社員」も「新入社員」に含まれるということになります。
ちなみに「中途社員」は、企業が新たに人材を雇用したいと考えたタイミングで採用される社員のことです。
「新卒社員」の採用活動で重要な4つのポイント
それではここからは、「新卒社員」の採用活動で重要になる4つのポイントについて解説していきます。
1.「新卒社員」を採用する目的とビジョンの明確化
まずは、「新卒社員」を採用する目的と、採用後のビジョンを明確にすることです。
「どうして新卒社員を採用するのか」「そもそも新卒社員でなくてはならないのか」、そして「採用後はどのように新卒社員を育成し活かしてしくのか」など、新卒社員の採用活動を開始する前には、必ずその目的と採用後のビジョンをはっきりとさせておかなければなりません。
こういった目的やビジョンを曖昧にしたまま採用活動を開始ししても、本当に採用したい適正の新卒者を絞りきれないほか、仮に採用したとしても、採用後の育成や活用に迷いやブレが生じ、結果的には期待できる結果につながらないというケースはよくみられます。
ですので、採用活動を開始する前には、事業計画や経営方針などに沿って、採用する目的と採用後のビジョンを明確化しておきましょう。
2.採用したいターゲットを具体的に定める
次のポイントは、採用したいターゲットを具体的に決めておくことです。採用する人数や男性と女性の割合などの取り決めも大切ですが、それよりも、学生時代にどのような経験や知識、スキルを蓄えており、どういった思考や展望、価値観を備えた新卒者を採用したいのか、その人物像をできる限り具体的に定めます。
もちろん、すべてが合致した人物に出会えることは、なかなか難しいものです。しかし、採用したい人物像が具体化できていれば、選考もスムーズに進むはずですし、求める人物像に近い新卒者が現れれば、入社後の活かし方などのイメージもつきやすくなります。
「新卒社員」を活用する目的や採用後のビジョンとともに、求める人物像についても細かく決めておきましょう。
3.社内における協力体制の構築
新卒社員の採用活動は、特定の部署や個人のみに関わるイベントではありません。社内全体で目的やビジョンの明確化と共有をしておかなければ、採用活動の成功は遠のくことでしょう。
したがって、たとえ採用活動に関与しない部署や社員、さらには社長や役員といった経営陣に対しても、事前に目的やビジョンを伝えたうえで理解を仰ぎ、しっかりとした協力を要請しておくことが求められます。
4.自社のアピールポイントを言語化しておく
どれだけ魅力的な事業や企業風土、職場環境であっても、それらを正確にアピールできなければ、残念ながら応募者の数も限られてしまうでしょう。
少しでも多くの応募者を募り、可能な限り多くの選択肢を得るためにも自社のアピールポイントはしっかりと伝えたいところです。
そこで、自社のアピールポイントは事前に言語化しておき、様々な場面で常に提示できるようにしておきます。具体的には、採用担当者が自らアピールポイントをテキストとして起こすだけでなく、社員から募る方法も有効です。
まとめ
今回は、新卒者の採用活動にあたって重要な4つのポイントについて解説しました。
採用活動における成功の可否は、活動が開始される事前準備の段階で決まるといっても過言ではありませんので、ぜひご紹介した4つのポイントを意識したうえで準備を進めてみてください。
来年の4月には、理想的な新卒社員とともに新たな年度をスタートさせましょう。