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給料ファクタリング・個人間融資に注意!
ヤミ金業者と断定できる違法性の確認を【融資】

給料ファクタリング・個人間融資に注意!ヤミ金業者と断定できる違法性の確認を【融資】

売掛債権の売却によって、返済義務の生じる融資よりも低リスクかつスピーディに事業資金を調達できるファクタリング

中小企業を中心に、知名度と利用頻度が年々上昇していますが、最近になってファクタリングの仕組みを応用した新たな金融サービスが注目されています。

それが「給料ファクタリング」です。

給料ファクタリングはその名称の通り、給料を債権として給料ファクタリング業者に買い取ってもらい、実際の給料日よりも早く現金を調達できる個人向けの金融サービスです。

いわば給料の前払いともいえる給料ファクタリングは、申し込みから入金までのスパンが短い上に、クレジットカードを所有できない人や、消費者金融の利用ができない、いわゆる信用ブラックの人でも、比較的審査に通りやすいとされ、緊急を要する現金調達に便利なサービスして、利用者が増加しています。

給料ファクタリングの仕組みについて説明を受ける限りでは、個人の資金調達に大変有効な手段のようにも思えます。確かに給料ファクタリングも事業者向けのファクタリングと同じように、自身が保有する債権の売却によって現金を取得できる資金調達手段ですので、消費者金融やカードローンによる借金に比べれば、気軽に利用できると考えられることでしょう。

しかし、最近では給料ファクタリングの知名度が上昇するにつれ、法外な利用手数料を要求するといった悪質な業者が急増していることが問題視されるようになり、先日もネットニュースにて、給料ファクタリング業者は「新手のヤミ金業者」などと紹介され波紋を呼びました。

また、ツイッターなどのSNS上で給料ファクタリングを称しながらも、違法な利率や一方的に性交渉を迫るなどして融資を募る「個人間融資」も横行しており、大きなトラブルへと発展するケースが多々みられています。

では、なぜ給料ファクタリング悪質な金融サービスと呼ばれるのでしょうか。

給料ファクタリングのサービス内容と流れ

給料ファクタリングのサービス内容と流れ

給料ファクタリングが、支払いの確定している給料を債権として給料ファクタリング会社に売却して、現金を給料日前に調達できるサービスであることは先述の通りです。

では、具体的にどのような流れで実際の入金に至るのかをみていきましょう。

給料ファクタリング利用の最低条件

まず、給料ファクタリングを利用するための最低条件は、「企業や団体などに所属し、毎月の給料が支払われる被雇用者である」ことです。

被雇用者であることが大前提であるため、正社員や派遣社員、パートやアルバイトといった雇用形態は問われないことが一般的ですが、正社員のみや女性従業員のみに限定したサービスを提供している業者もいるようです。

また、「毎月の定期的な給料の受け取り」を原則としている業者がほとんどであるため、例えば日雇い労働者や単発アルバイトなどの不規則な支払いサイクルで給料を受け取る人は基本的に利用できません

給料ファクタリングはどのような流れで行われるか

給料ファクタリングはどのような流れで行われるか

次に、給料ファクタリングのサービスの流れについてみていきましょう。

給料ファクタリングを利用するには、インターネットからの申し込みが一般的です。現在では、ほぼすべての業者がホームページを保有するため、個々で「給料ファクタリング」「給料ファクタリング 業者」などのキーワードで検索し、利用会社を検討します。

ちなみに、最近では各給料ファクタリング会社の評判や口コミをまとめた、いわゆる「まとめサイト」も数多くリリースされているので、このようなサイトを一度経由してから、各社のホームページにジャンプする利用者も増えています。

利用する給料ファクタリング会社を決定したら、次は問い合わせまたはそのままし込みです。

給料ファクタリング会社がターゲットにしているのは、クレジットカードの利用停止消費者金融の利用不可者です。

そのため、毎月の給料を受け取っており過去に重大な問題行動(詐欺行為などの犯罪行為や給料ファクタリング利用後の踏み倒しなど)を起こしていない限りは、審査通過は難しくないとされています。

所定の審査に通過したのち、給料債権の売却契約を交わします。
この際、利用者が希望する買取額通りの金額を売却できるとは限りません。買取額に関しては、実際に受け取っている毎月の給与額や雇用形態などのあらゆる要件を考慮に入れた上で決定されます。

契約締結後の入金は、各事業者とも利用者が指定する預金口座への振込みが一般的ですが、中には手渡しを原則としている業者もいるようです。

なお入金後の現金に利用制限はありません。利用者は自由な用途で現金を活用することができます。

無事に現金を取得できれば、給料ファクタリングの利用は完了とはいかないのがこのサービス。確かに給料ファクタリングには、融資やカードローンなどのように毎月の返済日も利息も存在しませんので、返済に追われるといったリスクは生じません。

しかし、給料ファクタリングにて現金を取得したのちに必ず完了させなければならないアクションがあります。
それが「清算」です。

清算日は、各業者によってまちまちのようですが、通常は利用月の翌月の給料日。つまり次回の給料日に実際の給料が振り込まれたのちに、速やかに売却した給料債権と同じ金額を清算する必要があります。

以上が、給料ファクタリング利用の大まかな流れです。
では次に、なぜ給料ファクタリング悪質な金融サービスと呼ばれるのかについて確認してみましょう。

給料ファクタリングに潜む3つの悪質性

給料ファクタリングに潜む3つの悪質性

不適正な利用手数料

まずは利用手数料です。
給料ファクタリングは、借り入れではないため金利が発生しないのは上記の解説通りです。しかし給料ファクタリングの利用には、必ず「利用手数料」が生じます。この点は事業用のファクタリングにも共通するのですが、この利用手数料が利用者にとっては後々に大きな負荷となりえるのです。

給料ファクタリングにおける利用手数料は以下のように扱われます。


10万円の給料債権の買取りを希望
利用手数料10%の場合

実際の入金額 100,000−10,000円=90,000円

精算額=100,000万円

このように、給料ファクタリングの利用にあたって、実際に取得できる金額は売却債権から利用手数料が差し引かれた金額。さらに、精算時には取得した金額利用手数料を含めた金額を給料ファクタリング会社に支払わなければなりません。

利用者にとっては、ただでさえ負荷となる利用手数料。先に事例では利用手数料を10%として説明しましたが、このような事例は稀であり、給料ファクタリング会社の多くは少なくとも20%、悪質な業者であれば50%以上もの手数料を要求する場合もあります。

提示内容とは異なる対応

提示内容とは異なる対応

各給料ファクタリング会社のホームページを確認してみると、利用者にとっては、都合のよすぎる条件約束事が記載されていることがわかります。

例えば、「職場への在籍確認なし」や「電話連絡・訪問一切なし」など、周りには知られることなく給料ファクタリングを利用したい人にとっては、ありがたい約束事項なのは確かです。

しかし実際には、申し込み直後に職場や家族へ電話連絡をしてきたり清算日を1日でも過ぎると自宅や職場へ訪問があったりするなどのケースが発生しているようで、利用者との間でのトラブルへとつながっています。

このような虚偽の約束事大げさな条件提示などは、ヤミ金業者の常套手段のひとつとも考えられるため、利用を検討するのであれば、申し込みを行う前に必ず確認を取る必要があります。その際には、電話であれば録音、メールであれば事細かく質問事項を記載して回答を求め、もしも明確な回答を得られない場合であれば絶対に利用を避けるべきであるでしょう。

法の抜け穴とヤミ金業者の可能性

法の抜け穴とヤミ金業者の可能性

常軌を逸脱した手数料の要求や、虚偽の条件提示が行われる背景には、ファクタリングに対する法制度の未整備があると考えられます。

ファクタリングは融資ではないという性質上、貸金業法はもちろん、利息制限法出資法にも抵触することはありません。

つまり、現状の法律ではファクタリングの手数料に規制をかけることはできず、貸金業のように、開業に際して行政機関に登録する必要もないため、自由に業務を行える上に、際限なく手数料を設定することが可能になっているのです。

このような法の抜け穴をかいくぐり、法外な手数料の設定をはじめとする悪質な給料ファクタリングサービスを展開するのが、貸金業法の強化によって行き場をなくしたかつてのヤミ金業者たちです。

人の弱みにつけこみ、利用者にとって都合のよい条件提示によって顧客を囲い込み、最終的には違法な利用手数料を課して追い込む手段に長けているヤミ金業者にとって、法で裁かれない給料ファクタリングはまさに絶好の商材いえます。

違法性の指摘によっては清算の必要はなし

違法性の指摘によっては清算の必要はなし

現段階で、給料ファクタリングを規制できる法制度こそありませんが、利用したサービスがヤミ金だと断定できるような違法性をそなえていれば貸金業法出資法などに抵触します。

給料ファクタリングは、給料債権の売却によって現金を入手し、実際の給料を受け取ったのちに清算する仕組みです。売却の際には利用手数料分の金額を差し引かれ、清算の際には額面通りの金額を業者に支払うことになります。

つまり実質的には、差し引かれた金額を利子とみなすことが可能であり、給料ファクタリング会社貸金業者ととらえることができます。

貸金業と断定できた場合、録行政機関への登がされていなければ当然ながら貸金業法に抵触し、そのファクタリング会社はヤミ金業者と断定されることになるでしょう。

もしも給料ファクタリングの利用によって、法外な利用手数料を提示されるようなことがあれば、提示通りの条件を鵜呑みにすることなく、まずは消費生活センター日本ファクタリング協会へ相談し、違法性の確認をとるようにしなければなりません。